Toyokumo Tech Blog

トヨクモ株式会社の開発本部のブログです。

OSSへの寄付活動について

開発本部の飯塚です。

弊社ではオープンソースソフトウェア(以下、OSS)に対して継続的な寄付という形で開発の支援を行っています。

この件について今まで特にアウトプットがなかったので、これを機にトヨクモがOSSをどう思っているのか、なぜ寄付をしているのかをアウトプットしてみたいと思います。

トヨクモの思い

OSSへの思い

弊社では製品を開発する中で様々なOSSを利用しています。 その中には企業で作られたものもあれば個人で作られたものも当然あります。

それらOSSは弊社製品を形作る重要なピースです。

欠けてしまうと代替の有無に関わらず製品の品質を保つための改修が必須となってしまいます。 つまり利用しているOSSが継続して開発され安心して利用できる状態に保たれていることは、弊社製品開発において品質の担保だけでなく開発効率の向上にも繋がっていると考えています。

寄付への思い

企業はともかく個人で開発されているOSSは、開発にかけられる時間やモチベーションの問題もあり常に継続して開発できるとは限りません。 個人の趣味や興味で作ったOSSは基本的にはお金にはならず、限られた時間の中で無償で開発し続けられる人はごく一部です。 ましてや有名になればなるほどバグ報告への対応などで疲弊する要素ばかり増え、開発をやめてしまうケースも多々あるかと思います。

前述の通りOSSは弊社製品を形作る重要なピースです。 OSS開発者へ貢献に対する感謝を示し、また開発に対するモチベーションの維持などに役立ててもらえたらと願い、弊社では金銭的な寄付を継続して行っています。

寄付状況

現時点(2021/08/27)では Clojure のOSSを主として以下に対して毎月の寄付を行っています。

Thomas Heller氏

Thomas Heller氏は shadow-cljs の開発者です。 github.com

shadow-cljs provides everything you need to compile your ClojureScript code with a focus on simplicity and ease of use.

shadow-cljs は ClojureScript のコードを JavaScript にコンパイルするためのビルドツールで、npm モジュールをシームレスに利用できたり、開発時に必要なREPLの提供などを特徴としています。

Clojure で開発している弊社製品のフロントエンドにおいてはもれなく shadow-cljs を利用しています。 一時期は figwheel-main を使っている製品もありましたが、npm モジュールの利用し易さや開発時の体験の良さから shadow-cljs に移行しています。

今では効率的なフロントエンド開発に無くてはならない存在であるため、継続的な開発を支援するために毎月の寄付を行っています。

Clojurists Together

Clojurists Together とは Clojure コミュニティにおいて定期的に選出されたOSSプロジェクトに対して資金援助し開発のサポートをしている団体です。

援助するための資金は企業や個人からなる有志の寄付から集められており、そこに対して毎月の寄付を行っています。

www.clojuriststogether.org

そのため特定個人への寄付とは異なり、Clojure コミュニティにおける OSS 開発全体を支援している形になります。

前述の通り弊社では Clojure を開発言語とした製品がいくつかあり、 Clojure コミュニティの発展は製品開発の効率や製品の品質に直結します。 よって Clojurists Together への寄付は大変意義深いものと考えています。

今後の予定

今時点での寄付状況は以上ですが、まだまだ足りていないと感じています。

実際に弊社製品で利用しているOSSだけでなく、弊社として今後有望と思われるOSSも対象として寄付による支援を行っていきたいという考えもあり、 今は対象としたいOSSを検討している段階です。

繰り返しにはなりますが、OSSの継続的な開発は弊社における製品開発としても重要な要素の1つであるので、 そこに対して弊社としても利用者の立場として継続的な支援をこれからも行いたいと思っています。


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